ながよしデンタルクリニック

緊急処置対応

緊急薬剤

医療法人 優心 ながよしデンタルクリニックでは、歯科医院で起きる事故についての対処法をまとめて記載しています。

静脈確保

当医院では静脈の確保が可能です。ビタミン注射や点滴治療を毎日沢山の患者様が受診されています。救急車到着までの確実な処置をします。

① デンタルショック

「デンタルショック」「疼痛性ショック」「神経性ショック」「三叉神経迷走神経反射」などいろいろ名前が付けられています。歯科医院で、痛みを我慢させて治療していると、突然患者様が意識を失うことがあります。治療中、痛いのを我慢して歯を削られていると交感神経が興奮状態にあります。つまり脈拍や血圧が上がった状態にあります。その状態が長く続くと突然、副交感神経(迷走神経)が優位になり脈拍と血圧の低下がおこります。これは、歯科での事故の6割以上をしめます。

② 中毒

下顎の伝達麻酔で血管内に入れてしまったときに起こります。心臓はドキドキし興奮状態になり多弁になります。痙攣をおこすこともあります。

③ アナフィラキシーショック

歯科用局所麻酔剤による過敏症です。

④ 狭心症の発作

あらかじめ狭心症の既往がある方に起こります。狭心症は心臓に血を送っている血管がつまる病気で、階段を登るなど心臓に負担がかかったときにおこります。

⑤ 過換気症候群

呼吸は血液中の炭酸ガスが多くなってきたり、酸素が少なくなると盛んになります。たとえば運動すると、酸素を消費して炭酸ができるので呼吸が速くなります。普通は炭酸ガス濃度によって呼吸は速くなったり遅くなったりします。診療中恐怖感のため興奮して呼吸が速くなると、炭酸ガス濃度が低くなってしまいます。そうすると呼吸数は少なくなってしまいます、運動と違って炭酸ガスができていないためです。この状態がつづくと血液中に炭酸ガスが少なくて酸素も消費され少ない状態になります。

⑥ 喘息

何かのアレルギーによって気道が浮腫をおこし、閉塞する病気です。 過呼吸症候群でかきましたように、普通呼吸は血液中の炭酸ガス濃度によってコントロールされています。しかし慢性の肺疾患や慢性の喘息があり、肺の換気量が少ない人は常に血液中の炭酸ガス濃度が高いため、呼吸は酸素の濃度によってコントロールされています、このような人に高濃度の酸素をながすと呼吸が抑制されます、これを炭酸ガスナルコーシスといいます。

⑦ 脳卒中

脳血管がつまったり破裂したりする、脳血管障害のことです。歯科治療中におこることはまれですが、脳卒中の既往のある方や高血圧の方は注意をはらいます。

⑧ 誤嚥

気管に異物が迷入することを誤嚥、食道に異物が迷入することを誤飲といいます。異物が、よほど大きいものですと胃の幽門か肛門でひっかかりますが、まず排泄されます。老人で反射がにぶり気管に入っても咳き込まない例もありますので、飲み込んだ場合は必ず医科でレントゲンを撮ってもらって経過観察します。最近では内視鏡でとってしまう方法が多くとられているようです。

緊急処置

医療法人 優心 ながよしデンタルクリニックでは、診療中に患者様の意識が無くなった場合の処置方法を記載しています。

歯科医院での救急救命の違い

  • 1.あらかじめ問診してある。
    ある程度は異常の原因推測ができます。例えば狭心症の既往がある方が胸の痛みを訴えれば、狭心症の発作と推測できますし、歯科治療があまり行われていないお子様に麻酔をした時には、アナフィラキシーショックを疑ったりします。
  • 2.治療椅子(デンタルチェアー)の上で異常がおこります。処置はデンタルチェアーの上で行います。床の上のほうが安定はしますが、安全に下ろすことができるかが疑問です。あらかじめ低めの丸椅子を用意しておいて、デンタルチェアーの背板の下にいれます。
  • 3.酸素吸入は酸素キャリアー(リザーバー付バッグバルブマスク)で行います。一般には30回の心マッサージのあと換気を2回行いますが、酸素キャリアーを用いる場合は10L/分を流し続け換気は行いません。
  • 4.救急薬剤がそろっています。
  • 5.体の状態を計測する器具(心電図 パルスオキシメーター 血圧計)があります。
  • 6.気道になにか詰まっているとき除去できる道具(マギル鉗子)があります。

歯科医院での救急救命の流れ

  • 1.患者様が意識消失したら、声かけます。反応がなければ、ただちにスタッフを呼び集め、救急車の要請および酸素とAEDを準備させます。声かけの次には、呼吸と脈の確認を10秒以内で行います。
  • 2.呼吸と脈拍が確認できなけれぱ、その場でただちに胸骨圧迫心臓マッサージを開始します。AEDによる解析と除細動のとき以外は救急隊が到着するまで中断しません。AEDによる除細動は、意識消失から3分以内に行います。
  • 3.酸素はリザーバー付バッグバルブマスクを用いて流量毎分10Lで投与します。換気が困難な場合は、無理に換気を行わず、マスク部分を顔に密着させます。
  • 4.一次救命処置の訓練を月に1回は行います。AEDとリザーバー付バッグバルブマスクは歯科医院における必需品です。丸椅子は低めのものを準備し、事前にスタッフと一緒に高さを確認しておきます。
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